『試聴屋』掲示板


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No.1400  Re: 試聴屋さんの試聴室について  2005/4/16 16:49
名前 試聴屋  メール先
 無響室にするつもりはありませんでしたので、普通の部屋に近いと思います。部屋はコンクリートが厚く打ち込んであるため、床を強く踏んでも床が鳴りません。床がしっかりしているのでカーペットは毛足の短いものを使い、中高域が反射しない程度にしています。壁も丈夫なコンクリートなので、叩いても鳴きませんが、反対側の壁と音が反射してしまうため、壁の1面全体に吸音材を打ち込み反射を防いでいます。表面はカーテンと同じ素材できれいに仕上げてあるので触らないと吸音材が入っていることはわかりません。窓は防音窓にしてあり、大きな音を出しても外に音が漏れません。外の音も中に入って来ません。それでも車や電車が通るときの低音振動は防げませんので限界はあります。

 その後、CLIOwinを使って定在波や変な反射が試聴位置でどの程度聞こえるか測ります。CLIOwinは音源(SP)から出た音が壁やテーブルなどに反射したときの反射波も見えますので、測定で出た反射波がどこで反射したかを探りながら対策を施していきます。定在波はスタジオのような部屋にしない限り完全に打ち消すことはできませんが、とりあえず試聴位置で大きな悪影響が出ていなければ良いので、試聴位置の特性を測り、ほぼフラットになるように対策します。このような調整はCLIOwinがなければほとんど不可能でした。初めは耳だけで調整しようとしましたが、耳で聞いて大体バランス良い音に調整した後CLIOwinで特性を測ってみるとフラットにはならず、さらに調整しなければなりませんでした。今の装置で聞いてみて、特定の楽器が変な音に聞こえたり、耳ざわりの悪い音に聞こえたら、部屋の特性を疑ってみると良いかも知れません。
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