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SATRIアンプユーザ
岡本邸

 私のオーディオ暦には20年近いブランクがあります。一昨年ひょんなことからオーディオを再開したのですが、自分のシステムを構築して行く過程で幸運にもSATRI−ICを知ることができ、そのおかげで非常に短期間で納得できるシステムを構築することができました。

 右は私にとってはじめてのSATRIシステム製作となったSATRI-PREです。回路はMJ誌1998年8月号にあった安井先生の回路をほぼ踏襲していますが、DCアンプ構成としたかったためにSyCAPを付けず、DCサーボにしてあります。また入力段はK389にしました。電源は窪田式定電圧電源を左右独立で設けていますが、電源トランスが共通なので効果の程はわかりません。

 抵抗はリケンのRMGで、パスコンはもちろんOSコンです。配線経路を短くするため、ロータリSWを後部に配置してロッドで連結しています。アッテネータ・キットも含めてロータリSWは全て試聴屋さんにお世話になり、セイデン製です。

 入力は2電流入力+1電圧入力で、電圧入力側のみ5回路選択可能にしています。出力は、はじめ電流出力のつもりでしたが、現状は電圧出力にしてあります(後述)。

 プリの前面パネルはトールペイントが趣味の妻にペイントして貰いました。青空を基調としたカントリー調のデザインにグリーンのLEDとシルバーのつまみがマッチして、なかなか気に入っています。 このアンプの基本回路ができた99年秋、オーディオ仲間と家で試聴会をやりましたが、KENWOODの低価格なCDPでかけた音でも全員がその音のよさにびっくりしていました。「味付けのないクリアな音」「速度が速く、メリハリがしっかりしている」「CDのよしあしがはっきり分かる。」「ヴォーカルの口の動きがリアル」「手前に出てくる音」といった評価でした。私は嫌味がなくて伸びやかな余韻と、豊かでありながらよく締まってる低域の心地よさが気に入りました。手持ちのアナログ発振器の最大周波数(200KHz)までフルフラットに通すレンジの広さにも驚いています。この試聴会の時は、電圧出力でしたが、その後電流出力(SATRI-LINK?)への改造を経て、最終的にはこの時の電圧出力に戻してあります。

 CDPはKENWOOD(DP5090)、その向こうにあるのが友人から譲られたADP(PL30LU:Pioneer)です。

 右の写真がオーディオカムバック1作目として99年春に製作した窪田式ゼロDB無帰還パワーアンプです。この回路は窪田先生の著書にあったものをそのまま作り、その後バイアス回路にだけ定電圧電源を入れて安定化(ハム対策)したものです。このアンプの入力インピーダンスは6KΩ程度と小さく、電圧信号で接続してもノイズゲートは非常に広く、動作としては電流リンクに近い動きをしているものと思います。プリの出力段容量いっぱいというところでしょうか。 プリ=パワー間のSATRI-LINK化は、結構時間をかけてトライしてみましたが思うような結果が得られず、今のところ中断しています。SATRI-PRE後段にVI変換抵抗やSATRI-ICを追加し、パワーアンプ前段にもIV変換抵抗とV/Vバッファを入れたのですが、結局はいろいろと余分な回路が入ることとなったことで音の純度が下がり、余韻が減って周波数範囲も狭くなるなど、満足できる結果に至りませんでした。やはり付け焼刃でやっても駄目で、はじめから電流バッファを強化しておくなど回路設計をきちんとやっておかないといけないと感じています。今後の課題です。 パワーアンプの構成はコンプリメンタリFET(K1056/J160)ソースフォロワ2パラだけのシンプルなもので、上記SATRIプリとこれを合わせた構成はAMP-5511と非常によく似ています。素直でストレートな音に仕上がっているのはそのせいかも知れません。

 電流リンク用に購入しておいたSATRI-ICと、手持ちの部品だけで簡単に作ったのが左のイコライザです。スルーホール基板に最密充填配置(?)にて製作し、市販のプラケースに収めただけのバラック的な物です。回路定数は古川さんの製作記事をコピーさせていただきましたが、イコライジング後のバッファはK117ソースフォロワ1段だけのシンプルなものとし、SATRI-LINKも付けていません。一応抵抗はDALE、コンデンサーはニッセイですが、電源も外部の実験用DC電源から±12Vを供給という手抜きです。DCサーボはBPの資料通り6dB/Octにて入れてあります。

 私は現在、あまりLPを聞きませんし、手持ちのレコードも少ないため、とりあえず「ある部品だけで間単に作ってみよう・・・」という簡単な気持ちで製作したのですが、出て来た音を聞いてびっくりしています。DL-103との組み合わせで使っていますが、CDPと比較すると、特にハイハットやシンバル、トライアングルなどの高音が澄んでいて、音色の違いがよく分かります。トライアングルなど、叩いた瞬間から余韻に展開して響き渡ってゆくさまが手にとるようにわかります。また、全体的に音の密度が高く情報量が多いように思いますし、低音もよく締まっています。こんなにいい音が出るのなら、もう少しまともに作り直そうかなどとも考え初めています。ただちょっとLPは面倒ですよね、やはり。

 右が私が通常使用しているオーディオの全景です。実はこの他にあまり使わないデンオンのMDPなどもあるのですが、使わないときには退けています。また、リスニングルームは寝室兼用の10畳間ですので、比較的システムを移動する機会も多く、特にスピーカなどはその日の気分でいろいろに配置します。このスピーカはオーディオフィジック製ブリロン1.0SLEですが、中のツィータに直結されていたCとRをそれぞれASCとDALE巻線に変更して高域の純度を向上させてあります。

 私がよく聞いているのはジャズやフュージョンが多く、ソロボーカルやカルテット程度までの小編成のものが好きです。クラシックも小編成までの器楽曲が好きで、演奏者一人一人の存在感がある録音の物が特に好きです。こういう趣向の私にとっては、コンパクトで定位のいいスピーカと、クリアで装飾のないSATRIアンプの組み合わせはベストマッチだと思っています。

 スピーカが小さく、背面バスレフなので低域は配置方法で特性が大きく変化します。このため気分で配置を変えますし、それが本来の低音かどうかはなんとも言えないところと思いますが、中高域の実在感は抜群です。バイオリンやセロのボゥイングが、胴が鳴り出す前に聞こえます。弓が弦と空気を擦るかすかな空気振動が、正しい時間軸で手元に届いてくる気がします。シタールの響きも乾いていてい実にリアルです。私は以前某回教国にいたことがあり、この手の民族楽器も大好きですが、あの地方独特の乾燥感と埃っぽさ、匂いは再現できないもの、とこれまであきらめていました。しかし現在のシステムでのシタールの音は現場の雰囲気をかなり忠実に出せているのではないか、と密かに喜んでおります。高域の純度感はやはりレスポンスの速いSATRIのおかげであると思います。

 SATRIで構成したアンプは、その存在を感じないという点で演奏の邪魔をすることがなく、長時間聞いても聞き疲れするということがありません。BGM的にナクソス・ナイトなどのクラシック・オムニバスをかけたりもしますが、腰を据えて聞くときはやはり女性ボーカルです。眼前にリアルに口の動きを追いながら聞くダイアナ・クラールのBoulevard of Broeken Dreams や、アン・マレーのCry Me a River なんかは息づかいを感じてゾクゾクしてしまいます。

 20年前の自分のシステムではこんなにリアルな再生はできませんでした。20年ぶりに再開したオーディオで、SATRIのおかげで実にすばらしい音像を手に入れることができました。